2022 中央大学 法学部 通信教育課程 GUIDE BOOK
7/32

令和2年 司法試験合格者INTERVIEW07Q:法律を学ぼうと思ったきっかけを教えてください。A:大学は理系で、数学を専攻していました。地元の市役所への就職を目指し、予備校で法律を勉強するうちに、日々の買い物などの実生活がすべて法律に基づいていることを知り、興味を持ちました。就職後も独学で法律の勉強を続け、法律の最高峰に挑戦したいと旧司法試験を2回受験しましたが短答式試験で不合格となり、一度は法律の学びから離れました。しかし、法律のスキルを学位というカタチにしたいと考え、中大通教に入学しました。Q:中大通教での学びは、司法試験にどのように繋がりましたか?A:司法試験や予備試験では、解説書に書かれているような論証や判例の内容をそのまま貼り付けるような答案を書いても、問題の本質をきちんと理解しているかどうかは簡単に考査委員の先生方に見抜かれてしまいます。これは、通教のレポート作成も同じで、自分ではいろいろと調べてきちんとレポートを仕上げたつもりであっても、不合格となってしまうことがありました。そのようなときは、インストラクターの先生のコメントをよく読み、もう一段深く考える、ということを意識して再提出していました。 また、中大通教のレポートは字数制限があり、司法試験でも限られた時間内に答案を完成させないといけないことから、いずれも端的に問題の本質を捉えた答案を作成する必要があります。このようなレポート作成の繰り返しは、司法試験、予備試験での論文答案作成に繋がりました。 司法試験は表面的な知識だけではなかなかうまくいきません。法律は全て繋がっていますので、中大通教で法律を体系的に学び、成り立ちや考え方を知ることで、司法試験対策をする上での理解や学習スピードも早まります。 振り返ってみると、在学中に広く深く学ぶ姿勢で法律と向き合ったことで、司法試験に挑む上での土台を築くことができたのだと思います。Q:仕事上でのご自身の変化はありましたか?A:市役所の仕事をしていると、民法や行政法に触れることはよくありますが、それ以外の法律は触れる機会が少なく、なかなかノウハウが蓄積されません。何か問題が発生したとき、関係する法令はきちんと調べた上で対応しなければなりませんが、そもそもの知識がないと、ある法律が問題になることすら気が付かないおそれもあります。 しかし、通教では様々な法律を勉強していたので、仕事の中で、「あ、これは会社法が問題になりそうだな」、「これは民事執行法を調べる必要がありそうだな」などと気付けるようになりました。Q:入学を検討している方にメッセージをお願いします。A:社会で生きていく以上、誰しもがどこかで必ず法律の問題にぶつかっているはずです。法学は抽象的に考えてしまうと分かりづらくなってしまいますが、自らが社会人として経験した具体的な問題と関連付けて勉強をしていくと、とても理解がしやすくなります。社会人経験により、生きた法律として法学を勉強できることが、中大通教の大きな魅力だと思います。社会人になってからでも大学で法学の勉強ができるという点で、中大通教は、私にとって、とてもありがたいものでした。 「働きながら勉強する」って、すごいことだと思います。中大通教で働きながら学び卒業することは、きっとご自身の努力や実績の「証明」になるはずです。他大学理工学部卒業後、地方公務員として勤務。2015年4月中大通教に入学。2017年3月卒業。2018年11月司法試験予備試験に合格、その後、2021年1月に司法試験合格。渡邊 賢一さんWATANABE KENICHI

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る